インレタやデカール等の表記類を新しく用意出来ても・・・。
Nスケールバスモデル(バスコレ)工作について以前より質問を何件か頂くこともあった、既製品状態で印刷されている元の表記類を消す方法について投稿させて頂きます。
元の表記類を「研磨」する
まず、既製品で印刷されている車番等の表記類を消すにあたって「研磨」していきます。
普段は、#600程度のサンドペーパー(タミヤ製)を使用しています。
画像のように半分に折り曲げて使用します。
車両を分解し窓ガラスパーツを全て外します。
サンドペーパーをこのような感じで、折り曲げた側に軽くテンションをかけて、元の表記類の印刷部分を軽く削っていきます。
元の印刷の段差が判らなくなるまで、研磨します。当然下の塗装も削れていきます。
今回は、出入口表記も変更するのでこちらの箇所も一緒に研磨しています。
研磨箇所の再塗装
研磨した個所を再塗装していきます。
このように塗分け線にあわせてマスキングしていきます。
都営バスの「オレンジの楕円」のマスキングには、渦巻き曲線のように少しずつ曲線半径を変えながらハサミを用いてマスキングテープをカットしています。
すると、何処かしらの位置でピタリと塗分け形状がフィットします。
この工程では、オレンジの部分を再塗装します。
車番研磨部分の両端は塗分け線でマスキング、下側はパネルラインでマスキングしています。
また、塗料が付着したら困る周囲をマスキングします。
塗分け線でマスキングする方法は、実物の路線バスの車体補修にも見られる技法です。
エアブラシで丁寧にオレンジを吹いていきます。
都営バスコレのオレンジには、近似色であるガイアノーツの「ビビットオレンジ」を調色せずそのまま使用しています。
とにかく小さい箇所なので、トリガーを僅かに引いてやっと塗料が出た程度をキープして「ポワーン、ポワーン」といった具合に少しずつ、塗り重ねていきます。
マスキングを外して消去完了
十分に塗装を乾かしたら、マスキングを外します。
(画像は、反対側になっています。)
この際、塗分けに段差が出たらタミヤコンパウンドと綿棒を用いて磨くだけでも効果があります。
この状態になれば、新しく用意したインレタやデカール等を貼り付けることができます。
(オレンジ色が掛かってしまったホイールアーチは、全ての表記を入れクリアーコートまで済ませた後に黒マジックを用いて復元させています。)
今回は、都営バスの車番表記箇所の変更を例題として投稿させて頂きました。
基本的に他の箇所、他のバス事業者のバスコレも研磨→再塗装という手順としては変わりありません。
塗分け線でのマスキングに当該箇所とピタリとあう塗装色を探す、もしくは調合するという点が完成度を左右していきます。
最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。
コメント
大変、ためになるご投稿ありがとうございます。
貴重なテクニックの情報が蓄積できてうれしいです😂
@d.d の中の人
ありがとうございます。
この技法はバスコレのみならずストラクチャー等、様々箇所に応用できると思います。
バスコレ等の車両系工作に興味のないファンでも、ご覧頂けると嬉しく思います。