「東京ジオラマ展」が実現するまでの過程を前回の「さかつうバス模型展」も振り返りながら記載しています。
東京ジオラマ展の当日の模様についてはこちらの記事をご覧ください。
https://ameblo.jp/esu-diorama/entry-12852951505.html
模型のイベントの記録を主催者からの視点で記載したものは珍しいと思います。イベントを主催した経験を記したブログは検索した限りほとんど見つかりませんでした。鉄道模型やジオラマの展示会を開催してみたい方の参考になりましたら幸いです。
※この記事は過去にアメブロで公開したものを再構成しています。
↓東京ジオラマ展のポスター
東京ジオラマ展の原点 「さかつうバス模型展」について
昨年の1月に東京ジオラマ展の原点にあたる「さかつうバス模型展」を開催しています。「史上初のバスコレ展示会」で、私が初めて主催したイベントです。
↓さかつうバス模型展のポスター
Nゲージの一分野であるバスコレは今まで専門のイベントがなく、展示機会が少なかったです。知り合いのバスコレモデラーも展示機会を求めている方が多くおり、以前から開催を模索しておりました。
開催の決定がイベントの17日前で準備時間がほとんどなかった上、初めてのイベント開催で分からないことも多くありました。正直なところ、イベントの企画、計画、広報などをこの期間内で終わらせる必要があり気持ちが落ち着きませんでしたが、後援企業であるモーリン株式会社様の多大なご協力により、イベント会場の手配や企画、展示など幅広くお手伝いいただきました。
急な開催でしたが、10名もの出展者にお集まりいただき、イベント当日は多くのお客様に来ていただくこともできました。
イベントにはなんとトミーテック株式会社様にも出展いただきました! 長い間生産がされていなかったバスコレ走行システムの再販の直前の開催となり、新商品を展示いただきました。バスコレモデラーのコミュニティを構築するだけでなく、メーカーとユーザーを繋ぐきっかけとなりました。
皆様の多大なご協力により、「史上初のバスコレ展示会」を実現することができました。当時に展示した作品はMAJIRIさんが記事にしてくださってます。魅力的なバスコレ作品も数多く紹介いただきました!
東京ジオラマ展の開催決定までの過程
さかつうバス模型展で「史上初のバスコレ展示会」を実現できたのですが、やり残したことがありました。
鉄道模型のジオラマの規格のジオラマ(1/150や1/80など)は専門のイベントがなく、鉄道模型の分野においても「東京」や「都市」がテーマのイベントは前例がありませんでした。私は道路系モデラーで、バスコレや東京のジオラマの製作者とお話しする機会が多かったのですが、特に「線路のないジオラマ」を製作されている方からイベントの開催のご要望をたくさんいただいておりました。
そこで次回はテーマを「東京」とし、「鉄道模型」や「バスコレ」に限らず、東京都内や首都圏を再現したジオラマを幅広く展示することとしました。私が大学を卒業し、社会人になってしまったことでなかなか時間が取れなくなってしまったのですが、休日に準備を進めていきました。
昨年の8月に正式に開催を決定し、企画書の作成や会場の手配などの準備を進めていきました。今回もモーリン株式会社様とCityscape Studio様に後援企業になっていただき、イベントの実現に向けて多大なご協力をいただくこととなりました。
手探りだった企画・計画段階
「東京」がテーマの展示会を開催するということは決まっていたのですが、企画、計画段階でかなりの時間を要しました。
開催目的はバスコレと都市系ジオラマの展示機会の確保ですが、作品が集まるかが分からず、他の地域の作品も展示することを検討しました。結局、イベントの色が薄まる可能性があったため、展示作品を「東京の鉄道とバス沿線のジオラマ」に絞りました。あえて展示作品を狭めることで、イベントの目的と役割を明確化しました。鉄道模型のイベントはたくさんありますが、他の展示会との差別化も図っています。
当初、イベント名は「東京の鉄道とバスのジオラマ展」の予定でしたが、東京のジオラマを幅広く展示するためにあえて「鉄道とバス」をイベント名から外してみました。集客面での不安はありましたが、結果的に名前を短縮して正解だったと思います。
イベントを開催するためには日程を決めてから会場を押さえる必要があります。どれくらいの出展者や作品が集まるかが分からず、会場の選定は長い時間悩みましたが思い切って広い会場を借りてみました。
前回は入場も展示も無料イベントでしたが、今回は莫大な経費を回収するため両方とも有料としました。会場費は約13万円、その他の経費もかなりの金額で、社会人1年目にとっては大きな額です。有料とする以上は価格に見合った価値を提供する必要があります。予算が限られている中、高い付加価値を提供する方法を模索しました。
鉄道模型のアート化を目指したイベントづくりへ
従来にはないイベントを実現するため、コンセプトを「鉄道模型をアーティスティックに、アカデミックに」としました。 アート化とは、ただ作品を並べるだけでなく、そこに鑑賞的価値を創出することです。今回は東京の魅力を表現し、伝えていく方法を追求していきました。
アート化をしていくにあたり、従来の主催者が作品を集めて展示するだけの方法では集客に限界がありました。また、営利企業や出展ディーラーにも出展・ご協力いただく以上は集客を成功させる必要がありました。そこで、東京ジオラマ展では様々な改革を実施しました。
後編に続きます。
https://diorama.design/gallery/1398/
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