チップLEDとは
チップLEDは1mm程度の大きさの小さなLEDです。小さいため、Nゲージの信号機や街灯の電飾に向いています。
しかし、小さいがゆえにはんだ付けの難易度は高く、少しコツがいります。
そこで今回はチップLEDのはんだ付け方法をご紹介いたします!
使用する導線について
チップLEDに使用する導線はポリウレタン導線と呼ばれる特殊な導線です。
ポリウレタン導線は0.08mm程度の細いものが販売されており、被覆をはんだの熱で溶かすことができることが特徴です。
ポリウレタン導線にも様々な太さがありますが、私は太さ0.08mmの撚り線を使っています。
撚り線はLEDピカリ館、エルパラなどで購入できます。
それでは早速はんだ付けの手順をご紹介していきます!
1.ポリウレタン導線の被覆を溶かす
ポリウレタン導線は、はんだごての先に盛ったはんだに導線を通すことで、被覆が溶けてシルバーの中身がむき出しになります。
はんだに導線を通すのは1秒程度でOK
あまり長く熱を加えると切れてしまいます。
はんだに通りづらい場合は、はんだごての温度を上げるか、はんだを再度盛り直してみましょう。
温度が低すぎたり、はんだを盛ってから時間が経つと導線が通りにくくなります。
通常であれば何の抵抗もなくスッとはんだを導線が通り抜け、煙とともに被覆が剥がれているはずです。
被覆を剥がすのは、LED側は1mm程度、基板側は数mm以上多めに剥がしておきます。
2.チップLEDを両面テープで固定
チップLEDを裏返して、両面テープで固定します。
チップLEDには極性があり、+から−へと矢印やマークが描かれています。
固定する際にはこの方向を揃えて固定するのが良いです。
3.ポリウレタン導線を固定
ポリウレタン撚り線の場合、2本の線は赤っぽいのと、黄色っぽいの、微妙に色が違います。
わかりにくい場合は光に当てて反射させると判別しやすいです。
基本は赤色側を+側にして、LEDに固定するのが良いと思います。
写真では左側を+としました。
チップLEDの極面にきっちり接触するようにピンセットなどで導線を抑えて良い位置に固定します。
この固定の正確性によって、はんだがうまくいくかが決まります!
丁寧に、正確に固定します。
4.はんだ付け
いよいよはんだ付けです。
まずははんだごてに少量のはんだを盛り、それを先程固定したポリウレタン線とLEDの極面に近づけます。
ここで注意するのは、長時間はんだごてをチップLEDにあてないこと。高温によりLEDは破損します。
はんだごては直接チップLEDに当てず、盛っておいたはんだのみを当てるイメージです。
私の場合は、スライドさせるようなイメージで、0.5秒程度はんだを接触させて上へと逃します。
はんだがわずかに触れるだけで流れてくれるので、長時間接触させる必要はありません。
もし、はんだがうまく乗らない場合にはフラックスを塗ってあげる、導線側に事前にはんだを盛っておく予備はんだをしておくと良いでしょう。
何度もはんだを接触させると、これまた高温によりLEDが破損したりして使えなくなるので注意です。
5.点灯確認
はんだ付けが完了したら点灯確認をします。
きちんと接続できているか、逆接していないか、LEDが破損していないか確実に確認します。
実際にジオラマなどに固定してから光らないと修正が大変です!
点灯確認をして、事前に断線していないかチェックすることをおすすめします。
私はブレッドボードに3Vボタン電池と抵抗を付けて、そこから伸ばしたワニ口クリップの配線をポリウレタン導線に押し当ててチェックしています。
点灯確認する際には、大きめの抵抗を挟んでチェックするのがおすすめです。
大きめの抵抗を挟めば万が一逆接してもLEDが壊れるリスクが下がります。
光らなければ、プラスマイナス逆にしたら光るなんてことも、たまにやってしまいます。
まとめ
チップLEDのはんだは慣れるまで難しく思いますが、慣れてしまえば結構簡単です!
大事なのははんだ前の固定の位置決めで、位置さえ決まればあとははんだを接触させるだけ。
この作業が面倒だと思う場合にはすでに導線がついたリード線付きのチップLEDもありますが、値段が高いのと、線の太さやLEDの大きさにバリエーションが少ないなどの問題もあります。
ぜひ興味をもった方ははんだ付けにチャレンジしてみてください!
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